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テラコブログ

たまに戦車のプラモデルを作ります

終物語5話『そだちロスト 其の貮』の感想です

アニメ・映画 物語シリーズ

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老倉育、怒涛の告白回。
圧巻の演技&演出で30分があっという間でした!

OP前にあっさりと、老倉との「そもそもの因縁」を知った阿良々木くん。
んー、確かに小学生くらいの記憶なんてあやふやだから、数日、老倉が自宅に保護されていても、覚えてないかもしれないな〜。
児童老倉の表情・眼光がとにかく凄みを感じます。

老倉はこの時はじめて「幸せな家庭」を知りました。
「こんなもの見せつけやがって、どう感じろって」的な言葉は強烈です。
今まで比べるものがなかったら、家庭内暴力吹き荒れる老倉家が普通だったのかもしれない。
幸せだったのかもしれない。無知でよかったのかもしれない。
でも、そうじゃねーだろ!というのは、後ほど阿良々木くんからも。

「お母さんがいなくなっちゃえばいいのにって私が思いませんように」
呪文のように繰り返すこの言葉は痛切ですね…。

老倉の地獄めぐり的過去語りを聞いている、羽川さんの表情もよかったです。
彼女の悲惨な家庭の状況を視聴者は知ってるわけで。
でもそこで「あ、わたしと同じだ」等々決して羽川さんに言わせず、きちんと表情で語った演出にぐっときました。
羽川さん、超反応でティーカップ受け止めるし、さすが。

アララギくんに数学を教えたことを、老倉は「媚びてた」と振り返っています。
これも痛々しい回想、記憶ですね…。なんとも悲しい。
アララギくんや社会のせいにしてる「ズルさ」もわかってる、でも、がんばってるのに上手くいかない、幸せになれないんだから、それぐらい許してよ!というのは悲痛だなあ。
そんな風に考えなくてもさあ、と思う一方、そんな風に考えてしまうのもわかる気がするんです。

老倉の部屋に三角形の家具、意匠が多かったのも象徴的です。
最小構成の三角形は安定こそしているけれど、最小限の要素だけに、ひとつ欠ければいつまた不安定な状態に戻るかわからない…。

そして最後には我らが主人公、阿良々木くんの阿良々木くんたる所以の阿良々木くん節が炸裂します!
俺の話を聞け!です。俺がバックについてるんだぜ!です。
いや〜、ほんと主人公だなあ。かっこいいなあああ。

確かに老倉は幸せになる方法を間違えていたのかも。勘違いしてたのかも。
なにか大事な所を無視してしまった、あるいは無視しようとしていたのかも。
そして何より、不幸のままでいて世界を呪う甘美さに見せられてしまったのかも。
ものすご〜くズシンとくる回でした。